絶賛放送中のTVアニメ『プリンセス・プリンシパル』2話~8話の感想。1話は書けそうになかったので一旦諦めて2話~8話分だけ上げることにする。

 8話を見てから1話~8話を数回見返した。いやー楽しかった! 改めて見返すといろいろな発見があって面白い。この記事は単純に各話の感想を書いたものでもあるし、8話を見たあとで各話を見返して想ったことを書いたものでもある。そのバランスが各話によって違う。改めて見て大きく印象の変わった回もあるし、とにかくその話が好きっていう回もある。

 9話も見たけど、8話が良い区切りかなぁと思ったので、8話までの感想で一つの記事にしておく。思ったよりめっちゃ長くなった。何度も見てたら次から次へと書きたいことが増えるんだもの…。


第2話 case1 Dancy Conspiracy

 アンジェがプリンセスに言った「お友達になってくれませんか」と「正反対だから」というセリフは、小さい頃にプリンセス(元アンジェ)がアンジェ(元シャーロット)に対して言った言葉。改めて見ると、この言葉は二人の再会の挨拶だったんだなと思った。プリンセスに名前を尋ねられて、アンジェは「アンジェ、私と友達になってくれませんか」と答える。初見だと自分がアンジェだと名乗ったように聞こえるけど、8話を見たあとだと、「アンジェ」という部分はプリンセス(元アンジェ)への呼びかけ…つまりあのときと同じようにまたお友達になろうと言っているようにも聞こえた。

 アンジェとプリンセスが本当は小さい頃に入れ替わっているなんて、最初は全然思わなかったけど、今見返してみるとヒントがいくつかある。ノルマンディー公はプリンセスのことを「シャーロット」と呼んでいて、一方プリンセスはアンジェに対して「おかえりなさい、シャーロット」と言っていた。アンジェがスパイであることをプリンセスにバラしたメモには、「my dear Ange」で始まり「your truly Charlotte」で終わる手紙が綴られている。注意深く見たら2話だけでも入れ替わりに気づいたかもしれない。でも自分はそこまで考えなかったし、チェンジリング作戦でこれから入れ替わろうとしているのに、実はもう入れ替わっているなんて発想がまずなかった。この時点で気づいた人がいったいどれだけいたんだろう。

 アンジェは味方のコントロールを騙し、プリンセスも身内のノルマンディー公を欺いている。二人ともすごい。世界はこの二人を中心に回っていて、それ以外のものはすべて(視聴者さえも)二人を引き立てるための道具でしかない。そんな感じ。初見と8話視聴後でたぶんこの回が一番印象が変わったと思う。8話もすごかったけど、2話もすごい。

第3話 case2 Vice Voice

 共和国ポンドの原版を奪い返す任務。きっとアンジェだけなら、もっとスムーズに出来たんだろうなと思う。最後はベアトのおかげで窮地を脱したけど、元はと言えばベアトが変なタイミングでロープを引っ張らなければアンジェがピンチに陥ることもなかった…はず。

 個人的には、アンジェが飛び入り参加のベアトをチラッと見てからルートを変更してくれたりとか、潜入するときも文字通り足手まといのベアトをCボール使ってまで助けてくれたりしたのが嬉しい。でもアンジェとしては、ベアトが捕まったらプリンセスが疑われるし、プリンセスが疑われると自分たちも…という理由があって、飛び入りだろうが足手まといだろうがベアトを守らなければならなかった。それが、ちょっと複雑なところ。優しいアンジェ好きなんだけどなー。

 ベアトにアンジェの真剣さが伝わるシーンが好き。きっとアンジェがプリンセスを危険にさらすことはない……それがベアトには分かって、声色を操ってアンジェを助けるのが良い。アンジェを置いて一人で脱出する選択肢もあったはずなのに、ベアトはそうしなかった。それこそが、ベアトがアンジェを認めた証だと思う。

 脱出するとき、ベアトはプリンセスが好きだと叫び、アンジェはプリンセスなんて大嫌いだと叫ぶ。素直に受け取ると、アンジェが言ったのは黒蜥蜴星人お得意の嘘で、本当はプリンセスのこと好きなんでしょ?と思う。それもきっと正しい。そしてそれとは別に、アンジェは本当のことを言っているだけ、とも感じられる。8話を見たあとだとそう思うし、4話にもアンジェが「昔の自分は嫌い」というシーンがあった。

 キャラクターという部分では圧倒的にベアトに魅かれているので、第3話はすごく好き。ベアト可愛い。一旦外へ出るために扉を開けたときすごい風で顔がこんな><になってるベアトが可愛かった。プリンセスのことを姫様と呼び慕い、何か口にするたび「姫様」「姫様」と言うベアトが可愛い。びしょ濡れのベアトが可愛かったし、姫様を守ろうと必死なベアトが可愛い。ベアト可愛いなぁベアト…

第4話 case9 Roaming Pigeons

 プリンセスが「これよりずっと細くて脆い橋の上に私は立っているんです」と言う例のシーン。アンジェはプリンセスを危険な目に遭わせたくない。ドロシーはプリンセスが二重スパイかどうかを見極めようとしている。ちせはアンジェの自分に対する扱いに不満がある。それぞれに思うところがあって、仲間うちだけど全然別の考えが交錯している状況がすごく面白いなと思った。

 プリンセスが危ない橋の上に立っているのはもちろんとして、プリンセスであり続けるため死に物狂いで努力してきたであろう彼女は、もっと小さい頃から綱渡りのような人生を歩んできたんだよなぁ…と思うと恐ろしくなる。これは8話を見たあとで想ったこと。あんな不安定なところに立つのは見ててあぶなーい!って思うけど、プリンセスが置かれた状況を示すのにこれ以上ない抜群の効果があった。4話はここが一番印象的。

 船に追いつくために、車で最短距離を走る。アンジェが地図を指でなぞっているところからして、よく見たら本当に全然ちゃんとした道通ってないな!ということに後で気づいた。きゃーきゃーうるさいベアトを黙らせるアンジェ好き。ちせは冷静にチーム名考えてるし、プリンセスもめっちゃ落ち着いててすごいなぁと思った。「どういう意味ですか?」って最初そこだけ聞いてなんかちょっと怖かったけど、ふつうに明鏡止水の意味が分からなかったのね。

 あとそう、8話…というか5話を見たあとで見返すと、あぁあれが堀河公だったのか、と。最初に見たときは、あのときちせに近づいてきたおっさん誰!?と思ったのを思い出した。

第5話 case7 Bullet & Blade's Ballad

 列車が分断されて、アンジェがCボールを使って前の車両までジャンプする。そのとき、ちせは自分も連れて行ってくれと土下座して頼む。もし信用できないなら、今からプリンセスがいるところへ、ちせを連れていくわけにはいかない。でもこの日、すでにアンジェは日本人の土下座を見ているから、ちせのその態度に嘘はないと思えたのかなと。「痛いの痛いのとんでけ」とか、月から来た人間の話とか、ほかにもちせの人格を判断する要素はいろいろあったけど、その中でも個人的には土下座が一番印象に残るシーンだった。

 今思うとこのとき一緒に連れて行ってもらったからこそ、4話で連れて行ってもらえなくなったのが不満なのかなーなんて。アンジェがちせの強さを知っていることをちせは知ってるんだから、任務から外されるのを疑問に思うのも仕方ないよなと。ツイッターでも言ったけど、case9に続いてこのcase7をやって、アンジェとちせの関係を掘り下げる流れが素敵。

 十兵衛はノルマンディー公と手を組んでいた。ノルマンディー公は暗殺騒ぎにプリンセスが(あの女が)巻き込まれてくれれば良いと言っていた…。それってつまり、プリンセスが巻き添えで仮に死んだとしても全然構わないってこと…? 2話ではプリンセスに対し恭しく接していながら、本人のいないところでは「あの女」呼ばわりしている辺りにゾッとした。

第6話 case18 Rouge Morgue

 ドロシーの親父さんは、あそこで報酬をもっとはずんでくれとか、余計なこと言わなかったとしても殺されてたんだろうなぁと。先に見つけたドロシーが暗号表を書き写せたくらいだし、取引が終わったあと、相手が余計なことをしないように殺しておくのが一番。なんというか本筋は思い返すとつらくなるお話なので本筋と関係ないところの感想を…↓

 仕事帰りの車の上で、ドロシーが親父さんのことを話してくれるシーン。ベアトの髪が風になびく動きが好き。髪お団子にするんじゃなくてふつうに下ろしているベアトを見ると、あぁベアトの髪綺麗だなぁと思う。風を受けてないとき、部屋の中で、灯りの下で映えるのも良いけれど、街灯の灯りに照らされて風に舞う髪も素敵。このとき「ドロシーさんがそう言ってくれるってことは」というベアトのセリフを聞いてプリパラを思い出したのはここだけの秘密。

第7話 case16 Loudly Laundry

 前話と打って変わって、視聴後なんともいえない気持ちよさに包まれる話だった。借金で潰れそうな洗濯工場を買い取って、成長させていく逆転劇は見ていて楽しい。文字が読めない子もいるからって絵を描いたのに、相変わらず食べちゃダメなところで食べてる子いたけど、あの子文字読めないのか、読めてるけど関係なく食べてるのか??

 アンジェたちは名前を偽ってここへ来ていて、最後はお別れも言わずにサヨナラするという、寂しい結末が待っている。そこで次の社長はマリラにお願い、というやりとりがあって、パッと雰囲気が明るくなるのが良い。おかげで見ている間に感じた楽しい気分のままEDに突入することができた。スパイ活動もしつつ、それとは直接関係ないところでも面白い良い話だった。

 この回のプリンセスがすごく好き…! 髪をまとめてるのと、持前の愛想の良さ、笑顔にその青い服が良く似合う。プリンセスってプリンセスじゃなくても、きっと良い人だっただろうなぁと8話のことを棚に上げて無責任なことを言ってみる。プリンセスの性格…ちせに代わって社長とフランキーの会話に割って入っていくところとかカッコいいし、好き。この回見てから、プリンセスって実はめっちゃいい子で可愛くて素敵で麗しくて可愛いんじゃないかって…、プリンセスのこと自体が大好きになった。8話を見る前に好きになれて良かった。

第8話 case20 Ripper Dipper

 アンジェがスリの女の子ジュリに語って聞かせた物語が、アンジェとプリンセスの過去を明かす。それだけでとても意味のある一話。これを見てから1話~7話を見返すと今までと違った見方が出来て楽しいし、この8話自身も、8話を見てからもう一度見返すと面白い。

 オライリー卿の部屋を見張る役をプリンセスがやりたいと言い出す。アンジェはダメだと言うけれど、プリンセスは「プリンセスなんかやってるとね、たまに無性に外に出たくなるの。アンジェなら分かってくれるでしょう?」とアンジェに問いかけ、アンジェはしぶしぶプリンセスの我儘を許してしまう。そのやりとりを振り返ってアンジェが「あんな言い方ずるい」と言ってるのは、入れ替わる前のアンジェが王女としての暮らしに退屈してて、プリンセスの「外に出たくなる」気持ちがよく分かってしまうから…

 アンジェが孤児院の紹介状を持って行ったとき、ジュリは言葉に詰まってから「あの話、スリの女の子はどうなったの?」と最後に尋ねた。あのときジュリは何を言おうとしていたのか。親切にしてくれることへの感謝? 黒蜥蜴星人とか言ってるけど本当は何者なのか? などなど言いたいことがいろいろあって、言葉がなかなか出てこなかったんだろうなって。それほどにアンジェはジュリにとっては謎の存在だと思う。ジュリが何を考えていたのかは知る由もないけど、何かは考えていたはずで、その裏側をちょっと想像してみるのが楽しかった。

 ピアノのシーンで締めるのが良かった。アンジェが言った「あなたはもう本物のプリンセスよ」という言葉で、ここまでの物語が綺麗にまとまった気がする。この8話の役目といえば、アンジェとプリンセスの過去を明かすこと、その上で「アンジェはアンジェ、プリンセスはプリンセスである」と示すこと、それくらいな気がする。言いたいことは各話にちょっとずつ分散されていて、それらを一本の線につなげるような役目をこの8話は持っている。だからこの話数自体に関してあまり語ることはない…ここからもう一度case13に戻って時をやり直すのが一番楽しいと思った。

光と影、表と裏

 スパイは裏方。アンジェたちは「表の顔」と「裏の顔」を使い分けている。EDの最初のほうは、光が当たっている間の姿と、当たっていない影の姿が別々になっている。その一方で、各話を見直してて、アンジェとプリンセスの二人は、お互いに「光と影」「表と裏」の関係になってるんだなぁとも思えてきた。

 幼い頃に入れ替わり、今も任務のため入れ替わることのある二人だけど、プリンセスは常に一人しかいない。いてはいけない。プリンセスがプリンセスである間はアンジェが影になり、アンジェがプリンセスを演じている間はプリンセスが影になる。8話でプリンセスがオライリー卿を見張っている間、アンジェがプリンセスの代わりをする…そういう関係。4話でアンジェとプリンセスが相手を追い詰めたとき、プリンセスは黒いベールで顔を隠していて、このときは二人ともスパイだけどアンジェが表で、プリンセスは裏だな…と。

 クイーンズ・メイフェア校の庭で話すシーンは、いつもプリンセスに光が当たってて、アンジェのいるところは陰になっている。この先二人が一つになるような…演出として二人とも光が当たる(もしくは二人とも影になる)ような描写があったら泣くかもしれない。




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