めきめき先生によるスピンオフ第2巻。咲シリーズのスピンオフならチェックするしかないな、とは思っていたものの、もうかなり楽しみな作品になってきた。良いなと思うシーンがいっぱいあって、ちょっと感想書くのに手間取った。


怜と竜華の交換ノート

 今巻で一番良かったなぁと思うのが、怜が竜華に渡した交換ノート。「お友達」をやめて「本当の友達」になりたいという怜の願いは拒否されちゃったけど、今度は友達うんぬんを抜きにして、竜華ちゃんのことを知りたいという想いがちゃんと届いた。家を訪ねる前に想っていることを書いてきて、ノートを渡して伝えるっていう、このまどろっこしい感じがすごく良い。絶対一人で読んでやって、「おばあちゃんでもあかんからな!」って念を押しまくる怜が可愛い。

 些細な違和感だけど、怜の「私が竜華ちゃんのこと知りたいからやりたいんや」から、竜華が泣き崩れるまで、そこにもうちょっと"間"が欲しいなと思った。しかし、この辺りは本当にグッとくる場面の連続。「私の竜華ちゃんをちゃんと見つけたる」がとくにお気に入り。葉子には葉子の、しんちゃんにはしんちゃんの、それぞれの竜華ちゃんに対する見方がある。確かにそうだ。

 交換ノートを読んだ竜華ちゃんは、いつも付けているペンダントをきゅっと握りしめる。二人の「ほんとう」でいっぱいにしていきたい、と怜が言った交換ノート。でも竜華ちゃんには、このノートにも今はまだ書けないことが…、怜に話せないことがあるんよね? この辺りが、今の絶妙な二人の距離というか…。まだまだ二人の物語はこれからなんだなぁと思った。


怜の未来視

 麻雀部の皆さんはやたら必死こいてるなーと思ったら何やら訳ありのようで…。怜と竜華の「お友達」問題が一応の決着を見たところで、話はまた先へ進んでいく。そうこうしているうちに、竜華ちゃんにはまだ踏み込まれたくないエリアがあることが分かったり、怜の未来視が覚醒し始めたり…

 怜・葉子・しんちゃん・竜華の4人で麻雀勝負をしたときに怜が視たアレ、あれが未来の光景だったのね。あのとき視たのと同じように、怜は葉子たちとプールに来ることになった。しかし、未来を視てから実際に体験するまで結構間隔がある…?? そして今度は、泉・怜・葉子・竜華での麻雀中にまた未来視が…!? 2回もあると、本当に未来のことを視ているって、いよいよ怜も気づくんだろうか(次巻へ続く)。


怜と竜華ちゃんの良かった場面あれこれ

 上に書いた第8局[竜華②]のほか、第9局[入部]の「一番話しやすいんは竜華ちゃんやで」とか、第12局[狙撃]で竜華ちゃんが怜の親番を流したところとか、良いシーンがいっぱいあった! 難しく考えなければ、二人はすごく良い関係に見える。他愛のないことで笑いあったりしているシーンを見てたら、本当の友達だとか何だとかどうでもよくなってくるね…。

 竜華ちゃんがお母さんの家でカレー作るところ。ここも好き。怜が竜華の家に行く口実にもなった"授業参観のプリント"が、一方では竜華ちゃんとお母さんを結びつけずゴミ箱に捨てられて行ってしまうのを見ると、なんともつらい気持ちになる…けど、怜との交換ノートにはあの笑顔! 竜華ちゃんにとって怜がどれだけ大切な存在なのか、こういうところでもよく分かるようになってて、いいなー。


葉子の可愛かった場面あれこれ

 第9局[入部]の三つ編み可愛かった! 「こんなの読みのうちに入らないですっ」とか、照れ隠しがまた可愛い。水着は正直背中開きすぎだと思うけど、プール入るとき、あの長い髪をドーナツみたいにまとめてその上からキャップかぶるのが、個人的には良いなーと思う。ちっちゃくて可愛いなと思ってたら130cm、うーんちっちゃい。

 葉子がすっごく好きになった! 1巻の感想を書いた時点ではまだ自分は「野上さん」って書いてたけど、その時点でも「気に入った」とは書いてたけど、2巻を読みながら「葉子可愛いな」って思う場面が本当に多かった。それだけ、ますます好きになってきたということ。元々好きな要素はあったけど、それがこの2巻で爆発した感じ。

 まず見かけから入るとちっちゃいコ好きだし、髪長くていろいろな髪型が実践できるコが好き。内面を向くと、葉子の友達想いなところはとても尊敬するし、麻雀にも真正面から向き合っていて真剣な姿がカッコいい。話を重ねれば重ねるほど、キャラもいろいろな一面が見えてくるもので、これからも葉子には注目していきたいな。今はまだそこまでって感じだけど、そのうち咲シリーズ全部合わせても一番くらいの、好きなキャラになりそうな予感はある。もっといろいろな葉子を見せて…


 2巻を読んで作品への想い入れも増したし、めきめき先生の絵もすごく気に入ってて、何か描きおろしの付録が付くなら掲載誌買ってもいいかもなーと思うくらい。ただ、買い始めたらなかなか、離れられなくなるだろうな…。

 ではではまた次巻の感想で。






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